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2019.11.28
2019年4月から始まった「働き方改革関連法」ですが、猶予期間を経て、2020年4月より中小企業でも義務化、罰則規定も運用開始されます。
2020年4月から運用スタートするもので特に対策が必要なものをご紹介します。
有給休暇が10日以上ある人が新ルールの対象で、雇用者(企業)は、年次有給休暇を付与した日(基準日)から1年以内に取得時期を指定して5日間の年次有給休暇を取得させなければいけません。
しかも対象者は正規雇用だけではなく、非正規雇用(パート・アルバイトなど)なども含まれます。
◆5日間の有給取得義務化で中小企業にはどう影響するのか
今までは、有給を使うかどうかは労働者に任され、休暇を取らなくても構わなかったが、法改正後(中小企業は、2020年4月〜)は、
・年最低5日は労働者に有給を取らせないと労働基準法違反となり、雇用者に
罰則が発生。罰則内容は刑事罰になり、30万円以下の罰金。
・雇用者は「年次有給休暇管理簿」を作成し、3年間保存しなければいけない
改正前は、法律上は残業時間の上限はありませんでした。
改正後は、法律で残業時間の上限を定め、これを超える残業はできなくなります。
それが、原則月45時間・年360時間の上限規制です。
月45時間とは、20日間/月 勤務のところで、約毎日2,5時間の残業で、オーバーします。
もちろん、早出残業も残業にあたります。
この早出残業に関しては、本人たちが勝手にやるのもNGでタイムカードをおされればそれで残業カウント開始されます。
時間外労働の上限を守らなかった企業は、罰則として「6カ月以下の懲役」または「30万円以下の罰金」となります。
36協定の様式も変わります。
2019年度から2020年度にかけての期間については旧様式の36協定での届け出が認められますが、「2020年4月以後の期間のみを定めた36協定」から、新たな様式で届け出を行うことになっています。
これまで説明してきたようなことを雇用主(企業側)が把握する必要があります。
労働者が実行しなかったから、労働者の責任ということではなく、雇用主側に監督責任があり、基本的には雇用主側に遵守義務があるのです。
「労働時間の適正把握の義務化」に罰則は用意されていません(2019年11月現在)が、把握していないことにより、時間外労働の上限規制を超えていたり、有休休暇の取得されていないとなると、罰則がより重くなる可能性があります。
労働時間を把握するためには、タイムカードの管理や出勤簿の確認が今まで以上に必要になります。
今まで通りの打刻式のタイムカードでは、確認作業に時間が掛かることもあるので、これを機にクラウドソフトの導入等も検討されるのもいいかと思います。
運用開始まであと半年を切っていますが、まだ何も対策が出来ていない会社様は多いです。
2021年4月からは「同一労働・同一賃金の原則」が法文化された
【正規・非正規雇用労働者間の不合理な待遇差の禁止】
も運用開始します。
まずは今の運用に問題が無いかを社労士に確認してもらい、問題があれば運用開始までに改善することをお勧めします。
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