中小企業も対象となる月60時間超の割増賃金率引上げへの対応

2023.05.02

 

2023年4月1日以降、これまで中小企業に適用が猶予されてきた月60時間を超える時間外労働(法定時間外労働に限る。以下同じ)の割増賃金率が、現行の25%以上から50%以上に引き上げられました。

実務面での対応が必要となる内容であるため、いま一度、改正の内容および実務対応のポイントについてご紹介します。

改正の内容

通常の時間外労働の割増率は25%以上とされていますが、2023年4月1日以降、月60時間を超える時間外労働については、50%以上の率で計算した割増賃金を、さらに月60時間を超える時間外労働が深夜(午後10時から午前5時)の時間帯に及んだ場合は、深夜労働に対する割増賃金率25%を加えた75%以上の割増賃金を支払う必要があります。

この労働基準法の規定は罰則付きとなっており、法定の割増賃金率を下回っていた場合、労働基準法違反として、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されることがあります。

企業に求められる実務対応のポイント

今回の改正においては以下の3点の対応が企業に求められます。

1. 法改正の影響の把握と月60時間を超える時間外労働抑制の仕組みづくり
自社の現在の労働時間の状況を確認し、割増賃金率の引上げによりどれくらいの人件費が増加するかというシミュレーションを行い、今後の対応を検討しましょう。

2. 就業規則の改定
割増賃金率は「賃金の決定、計算及び支払の方法」に該当することから就業規則への記載が必要となります。今回の改正に際して割増賃金率を変更する場合は、就業規則の変更が必要となりますので、現在の就業規則の確認および変更を行いましょう。

3. 勤怠管理・給与計算システム等の更新
1ヶ月60時間を超える時間外労働の時間数を集計や割増賃金の計算ができるように、勤怠管理・給与計算システムの設定を変更したりすることも必要です。

まとめ

今回の改正は月60時間を超える時間外労働がない企業においては、実質的に影響はありません。深刻な人手不足が進む中、長時間労働は離職の大きな原因にもなるため、長時間労働の傾向がある企業では助成金を活用しながらその対策を進めることが重要です。

自社だけで対策が難しい場合は、社労士さんに相談されることをお勧めします。

■参考リンク
厚生労働省「中小企業の事業主の皆さまへ 月60時間を超える時間外労働の割増賃金率が引き上げられます」
https://www.mhlw.go.jp/content/000930914.pdf

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。

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